丸刈り強制、補欠の美化…野球部の慣習と人権 『高校野球と人権』書評

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『高校野球と人権』中村 計、松坂典洋 著
高校野球と人権(中村 計、松坂典洋 著/KADOKAWA/2090円/216ページ)
[著者プロフィル]中村 計(なかむら・けい)/ノンフィクションライター。1973年生まれ。高校時代は「4番・捕手」でプレーした。
松坂典洋(まつざか・のりひろ)弁護士。1973年生まれ。学校・スポーツに関するトラブルも取り扱う。

近年は随分と印象が変わりつつあるが、高校球児から連想する髪型といえばやはり丸刈りだろう。他方、「野球は好きでも、丸刈りが嫌」で、高校野球の道に進まなかった人の話を聞くことがある。丸刈りそのものが「悪」というわけではないが、なぜ多くのチームに強制とも取れる(ときに暗黙の)ルールが存在するのか。高校野球においては、そんな疑問を挟むことさえ長らくタブーだった。

本書は、野球好きのノンフィクションライターと弁護士が対談形式で、高校野球の丸刈りや指導者による体罰などに人権の観点から斬り込む。

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