採用の新潮流、大学1年生でも受験可能なネスレ日本のネスレパスコース、いつでも就活へ
1次選考は作文や面接が主体だ。面談や作文で主張したようなことが、研修中に実際に行動したり、発言できるか、どうか。そうした点を見ることによってもう少し精度の高い人物評価ができる、とネスレ側は期待する。
ただ、仮に大学1年生の受験者が「ネスレパス」を取得したとしてもチャレンジプログラムへの参加は、3年生からになる。これは内々定を出しても、1年在学中であれば入社は卒業する3年後、あるいは中退しなければならない、ということになり、あまり現実的ではないからだ。
1次選考は合格まで何度でも受験できる。一方、1次選考通過のネスレパス保有者は、希望の時期に2次選考のチャレンジプログラムを受けられるが参加は1度切りに設定している。他にエンジニア職や技術系職、工場職限定で別立ての採用プログラムもあるが、中心となるのは全職種対象の「ネスレパスコース」になる見込みだ。
同社の採用部門としては、従来型の年1回採用が年3回や通年インターンシップなど多様化することで、仕事量としては従来より複雑増大になるのは確実。しかし採用すべき人材像として「イノベーションを起こせる人」を掲げており、まず隗より始めよ、で新卒採用にイノベーションを持ち込もうとする試み、と言えよう。
新制度について、いくつかの大学の就職課に説明したところ「どこからも良い評価をもらいました。学生に考えさせる機会になる、ということで。時期についても選べるのは良い、という評価をもらった。われわれとしてもうれしかった」と市本部長は語る。
(鶴見 昌憲 撮影:ヒラオカスタジオ 週刊東洋経済 臨時増刊 就職氷河期に勝つ!)
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