百田尚樹「鳥取ディスりで炎上」がダメージない訳 鳥取県出身の筆者が"炎上発言"に言いたいこと

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百田氏は、X上で謝罪文を投稿するにとどまっているうえに、謝罪文の最後に「けど、 皆さんの選んだ石破茂は嫌いです」という余計な一言をつけてしまっている。

このような行為は、「火に油を注いでいる」とまでは言えないまでも、「焼け石に水」の行為であったと思う。謝罪するのであれば、余計なことは言わず、謝罪だけすればよかった。石破氏への批判がしたければ、時間を置いて、投稿を分けてすればよいまでのことだ。

さらに、9月30日時点で、百田氏が当該の発言を行った動画は削除されていない。

反省し、謝罪するのであれば、動画は削除するか、当該発言部分をカットして再アップすべきだし、動画で失言したのであれば、謝罪は動画でも行うべきだろう。

百田氏の言動に関するトラブルは、これまでも起きている。記憶に新しいところでは、大阪・泉南市議会議員の添田詩織氏が、百田氏からDM(ダイレクトメッセージ)でデートの誘いを受けたが、断ったらネットリンチを受けた――という報道が、今年2月にスポニチから出された。

この報道の事実関係について、当初は、百田氏は否定をしていたが、途中で一転して謝罪するに至った。しかし、それでは収まらず、添田氏がDMの内容を公開、百田氏の支持者が添田氏を攻撃するなどして、事態は余計に悪化するに至った。

なぜ問題発言をくり返すのか

百田氏がこのような態度を取り続けるのは、百田氏自身の性格もあるのだろうが、百田氏、あるいは日本保守党の支持者が、離反することはないどころか、擁護し続けるからという面もあるだろう。

企業の経営者であれば、さまざまなステークホルダーに対する説明責任が求められるため、不適切な行動は改めなければならないし、改められなければ、辞任に追い込まれてしまいかねない。

しかし、政治家は、有権者から支持が得られれば、職を失うこともないし、たとえ失っても、支持さえ得られれば再選が可能である。百田氏のもう一つの職業である、作家業も同様で、書籍が出版でき、読者が得られ続けていれば、仕事を失うこともない。

次ページ百田氏の一件の直前に起きていた「鳥取がらみの“炎上”」
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