百田尚樹「鳥取ディスりで炎上」がダメージない訳 鳥取県出身の筆者が"炎上発言"に言いたいこと
鳥取の話題に戻ろう。百田氏の今回の一件の直前に、鳥取がらみで“炎上”が起きていた。
ラッパーの呂布カルマ氏が、鳥取県の智頭町にある「恋山形駅」の写真とともに「何だこの駅…気持ちわりぃ…」と投稿して、賛否両論の声が巻き起こった。呂布カルマ氏は、自身の意見に対する批判に反論して炎上状態となった。
「ディスり」を逆手にとった鳥取県
この騒動に対して、平井伸治・鳥取県知事は県議会で「鳥取県は『炎上商法』でやっている。そういう意味でまんまとひっかかった」と述べ、話題となった。さらに、これに便乗して、鳥取県と智頭急行は「恋山形駅応援プロジェクト」の実施を決定した。
「炎上商法」と言っても、炎上したのはむしろ呂布カルマ氏のほうで、鳥取県や恋山形駅はむしろ恩恵を受けた側だ。
百田氏の件にしても、あまり世の中で話題にならない鳥取が大きな話題になり、しかも鳥取に対する擁護意見が多数寄せられたという意味では、やはり鳥取県は大きな恩恵を受けたと言えるだろう。
なにせ、百田氏のSNSのフォロワーは鳥取県の人口と同じくらいいるのだ。そういう人物がネタにしてくれただけでなく、それをきっかけに鳥取について大きな話題が生まれた、きっと、平井県知事も喜ばれているに違いない。
総裁選に勝利した石破氏を叩くぶんには、世間は「強者への挑戦」と見なされるかもしれないが、鳥取県のような過疎の弱小県を叩くと、「弱い者いじめ」に見えてしまう。擁護する人がほとんどいないのは当然のことである。
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