輸送需要のピークアウトは、コンテナ運賃の急落の形ですでに表面化している。
上海航運交易所が発表する確定運賃ベースの上海輸出コンテナ運賃指数(SCFIS)は、9月9日時点のヨーロッパ航路が4566.27ポイントと前週より10.6%下落、7月の高値から3割近く下がった。アメリカ西岸航路は2805.22ポイントと同6.9%下落し、7月の高値から4割安となった。
SCFISは前週に確定したスポット運賃の平均水準を反映する。その急落を受けて、SCFISを取引対象とする指数先物はより大幅な下落に見舞われている。
スポット運賃の下落に拍車
欧州航路を対象にした代表的な指数先物は9月9日、決済期限が2024年12月の取引が1607.5ポイントで引け、1日で8.73%下落。7月の高値から7割も落ち込んだ。
財新記者の取材に応じた複数のフォワーダーの証言によれば、北アメリカ航路やヨーロッパ航路のコンテナのスポット運賃(40フォートコンテナ換算)は、このところ1週間に1000ドル(約14万3000円)近いペースで値下がりしているという。
これらの航路ではコンテナ船の積載率が90~95%と、すでに満載にするのが難しくなっている。そのため、コンテナ海運会社が貨物の争奪戦を繰り広げており、スポット運賃の下落に拍車をかけている。
(財新記者:李蓉茜)
※原文の配信は9月10日
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