中国の輸出拡大が「需要息切れ」でピークアウト コンテナ運賃の指数先物は高値から7割暴落

✎ 1〜 ✎ 1474 ✎ 1475 ✎ 1476 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

輸送需要のピークアウトは、コンテナ運賃の急落の形ですでに表面化している。

上海航運交易所が発表する確定運賃ベースの上海輸出コンテナ運賃指数(SCFIS)は、9月9日時点のヨーロッパ航路が4566.27ポイントと前週より10.6%下落、7月の高値から3割近く下がった。アメリカ西岸航路は2805.22ポイントと同6.9%下落し、7月の高値から4割安となった。

中国から欧米に向かうコンテナ船のスポット運賃は急落している。写真は中国のコンテナ海運大手、中遠海運控股の大型コンテナ船(同社の公式SNSアカウントより)

SCFISは前週に確定したスポット運賃の平均水準を反映する。その急落を受けて、SCFISを取引対象とする指数先物はより大幅な下落に見舞われている。

スポット運賃の下落に拍車

欧州航路を対象にした代表的な指数先物は9月9日、決済期限が2024年12月の取引が1607.5ポイントで引け、1日で8.73%下落。7月の高値から7割も落ち込んだ。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

財新記者の取材に応じた複数のフォワーダーの証言によれば、北アメリカ航路やヨーロッパ航路のコンテナのスポット運賃(40フォートコンテナ換算)は、このところ1週間に1000ドル(約14万3000円)近いペースで値下がりしているという。

これらの航路ではコンテナ船の積載率が90~95%と、すでに満載にするのが難しくなっている。そのため、コンテナ海運会社が貨物の争奪戦を繰り広げており、スポット運賃の下落に拍車をかけている。

(財新記者:李蓉茜)
※原文の配信は9月10日

財新編集部

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事