需要がゼロになることを前提に経営をしています--葉田順治・エレコム社長(第2回)

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 ただ、僕もタイの洪水に関してはあそこまで産業集積地が被害を受けるとは思っていませんでした。アユタヤなんてバンコクから車で1時間以上かかりますから、3メートルも浸水するなんて思わないじゃないですか。
 
 でも、よくよく考えてみれば、洪水は温暖化の影響もあって割と頻繁に起こる可能性があるわけです。ホンダやパナソニック、シャープなど天下の巨大メーカーがなぜそのことを予測していなかったのか不思議で仕方がありません。僕がメーカーの社長だったら、少なくとも東日本大震災があった時点ですぐに世界の地政学的リスクを調べて様々な手を打ちますけどね。

今回の洪水で、白モノ家電が打撃を受けているんです。幸い国内向け販売の製品供給は何とかなりそうですが、新興国向けの低価格製品がかなり被害を受けています。メーカーは会社全体の業績に相当響いてくると思います。
 
 今後、タイで再操業するのかどうかも問題ですよね。再操業となると、また立ち上げに時間がかかりますから、みんなタイから外に出て行ってしまうような気がしますが。

--社長がおっしゃるように、本当に日中がハゲタカから狙い撃ちされたらさらに消費は冷えます。その場合の影響は織り込み済みなのでしょうか。

もちろん織り込み済みです。日中発の恐慌が起きたとしても、GDPがゼロになるわけではありません。一定の消費はある。株価低迷でも弊社みたいに伸びている会社はあります。
 
 何かが起きた場合、5~7位の企業が淘汰されるだけでトップは潰れません。どんな状況でも最後に選ばれる1社に残ること、トップシェアにこだわることが重要だと思います。

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