親友ができない男性が囚われる「男らしさ」の呪縛 男友達の「悩み」をあなたは知っていますか?

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友達は、バスケットボールをする仲間であり、飲み友達であり、ゴルフ仲間でありますが、それだけでは、アイルランド語で「心の友達」という意味の「アナム・カラ」、つまり心の奥底に秘めた思いを打ち明ける類の友達の深みに達することはできません。

アトランティック誌の「Games Boys Play」(男の子たちがプレイするゲーム)というタイトルがついた記事は、男性が友達との間に「第三の存在」を置くことにより、ふとしたときにもろさが頭をもたげるのを避けると指摘しています。

「一緒に狩りをしたり、車をいじったり、バスケのフリースローを打ったりしているとき、一緒に鹿やトランスミッション、バスケットボールを見ながら話せる。共通の目的のおかげで話すネタができるし、お互いの顔を見ないですむというのはつまり、感情を互いに相手にすべて押しつけ合わなくていいということだ」

では、もし男性が親しい友達にもろさを見せないのであれば、そのもろさはいったいどこへ行くのでしょうか? 大学院で私たちが学んだ格言は、「女性は内にしまい、男性は外に出す」でした。

大まかに言って(例外もありますが)、これはつまり、感情が乱れたときに女性は、自分を責め、罪悪感を抱き、落ち込むといった具合に、内に向かいます。

一方で男性は、世の中とのかかわりを通じて、自分の感情が乱れていることを表現します。ある研究で、女性は怒りを抑える傾向が強く、男性は攻撃的な行動を取る傾向が強いという結果が出ており、これを裏づけています。男性は怒鳴ったり、いばりちらしたり、壁を殴ったりするかもしれません。

相手に支配的になるときは、心の底にもろさが隠れている

私たちは、自分が社会的に受け入れられやすいだろうと思うふるまいをするものです。だからこそ、男性はもろさよりも支配性や怒りを選ぶのかもしれません。

ある研究によると、男性が怒りを行動に表すと、女性が同様にした場合と比べ、地位や能力が高いと見られます。とはいえ、支配性や攻撃性を示した男性を称えれば称えるほど、男性のもろさは粉々に押しつぶされてしまいます。なぜなら支配性は、もろさをうまく避けるため、そして他者の力を認めることから逃れるための仮面だからです。

もろさと支配性は、共存できません。もろさははっきりと、「あなたが私に対して力を持っていることを認めます。どうか思いやりをもってその力を使ってください」と言っているからです。

反対に、支配性は「あなたは私に対して一切の力を持っていません。私はあなたに対して力を持っています」と言っています。

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