ホンダ「ZR-V」隠れた人気SUVの発売1年通信簿 爆発的ではないが着実に売れ続ける理由とは

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そうしたSUV人気が続くなか、ハリアーは別格としても、ベスト20以内に入っているZR-Vは、堅調といってよい気がする。

また、ZR-Vのあとから登場したホンダWR-Vが、7月単月でZR-Vの18位に次いで22位につけ、RAV4に迫る台数となっている。そうした様子からしても、ホンダの各SUVが、車格に応じて着実に消費者をつかんでいるといえそうだ。

人気グレードとボディカラーについて

もっとも売れ筋のe:HEV Z
もっとも売れ筋のe:HEV Z(写真:本田技研工業)

ZR-Vの売れ筋は、ハイブリッド車(HV:ホンダはe:HEVと名付ける)が全体の約9割を占める(ホンダ広報部)。そのうえで、グレードでは販売価格が400万円を超える上級車種のe:HEVのZが約8割を占める人気だ。ホンダのなかでも上級車格のSUVであることから、装備を含めた充実度の高さが求められているのだろう。

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顧客層は、40~50歳代が半分以上で、家族での利用を目的とする様子がある。車体色では、プラチナホワイト・パールが人気で、クリスタルブラック・パール、スーパープラチナグレー・メタリックと続く。訴求色といえるプレミアムクリスタルガーネット・メタリックが上級SUVとして気品と華やかさを伝えるのではないかと個人的に思うのだが、6万500円の塗装代金が追加になる。白とグレーも追加料金はかかるが、3万8500円だ。加えて、国内市場では、長年にわたり無彩色が無難との傾向が変わっていない。

購入の動機として、やはり独特な外観と、走りのよさ、上質な乗り味が評価されているという。まさにホンダの狙いどおりだ。

上位の車格であることを含め、ホンダのSUVを牽引するZR-Vに対する期待は、ホンダ社内でも高まっているとのことだ(ホンダ広報部)。

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御堀 直嗣 モータージャーナリスト

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みほり なおつぐ / Naotsugu Mihori

1955年、東京都生まれ。玉川大学工学部卒業。大学卒業後はレースでも活躍し、その後フリーのモータージャーナリストに。現在、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務める。日本EVクラブ副代表としてEVや環境・エネルギー分野に詳しい。趣味は、読書と、週1回の乗馬。

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