【産業天気図・住宅/マンション】マンション、ビル賃貸、アパート経営など総じて好調。「晴れ」続く

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昨年、日本株上昇を牽引した不動産業。その好調の持続が今年に入っても続くかどうか、注目が集まっていたが、各社の第1四半期決算は総じて引き続き力強さを感じさせるものだった。今後1年は「晴れ」が続きそうだ。
 分譲マンション最大手の大京は<8840.東証>は、景気回復などを追い風に想定以上の単価で販売できていることから粗利改善幅が拡大。販売好調で宣伝費を圧縮、借り換えで金利負担も減少し、今07年3月期の経常利益予想を14%上方修正した。
 ただ、この修正数字は上期の増額分をほぼそのまま通期に乗せたのみで、下期だけとってみれば期初計画を据え置いている。業界では、マンション価格の上昇は秋から本格化すると言われており、再度の増額が濃厚だ。
 丸の内に30棟のビルを保有する三菱地所<8802.東証>は、賃貸事業が好調に推移。来07年4月に竣工する新丸ビルは、1坪当たり月額6万円の高賃料ですでに満室契約済みだ。近接する丸ビルの賃料も現在の同5万円から6万円程度へ契約更改を目指すという。
 地主向けに賃貸アパート建設を行っているレオパレス21<8848.東証>も第1四半期の受注が前年同期比13.6%増と通期7%増で見込んでいる計画をまずは超過した。土地を保有している個人富裕層も金利先高感などを背景に動意づいていることがうかがえる。
【藤尾明彦記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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