今年4月、「日本版ライドシェア(自家用車活用事業)」が東京など一部地域から始まった。テック業界が主導する海外と異なり、日本版ではタクシー会社が主体となり、運行地域や時間も厳しく制限されている。一方、「移動の足」確保や新ビジネス育成などの観点から、アメリカ型の「全面解禁」を目指す政治家の動きも活発化している。日本版か、全面解禁かーー、それを考えるためにも開始5カ月の現状と課題を見てみよう。
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「この30年間、日本から世界で勝負する企業が出ないのは、既存企業が既得権益を守るため新規参入を阻もうとしているからで、この現状を打破するには聖域なき規制改革が不可欠だ。その象徴がライドシェアだ」
小泉進次郎元環境相は、9月6日に開いた自民党総裁選への出馬会見でそう断じた。そのうえで「誰もが、いつでもどこでも安全に利便性の高い移動サービスを享受できるよう、ライドシェアを完全解禁する」と宣言した。
9月27日に開票される自民党総裁選に向けて政治と金の問題などが注目を集める中、有力候補が目玉政策の1つとして掲げたのはライドシェアの解禁だった。小泉氏だけではない。総裁選に立候補している茂木敏充幹事長や河野太郎デジタル相もライドシェア解禁を唱えてきた。
日本では禁止されてきたが「日本版」としてスタート
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