徹底して環境に優しいスーパーカーの秘密 <動画>製造過程における環境負荷を低減

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これが「Blade」だ。メーカーの期待は、この1台のスーパーカーが車の製造方法を再定義することである。この車は、従来の組み立てラインからではなく、3Dプリンタから生まれた。

ディバージェント・マイクロファクトリーズ社のケビン・ツィンガーCEOは、大人になってからのほとんどの期間を何らかの形で自動車産業で過ごしてきた。ある日、今売られている自動車はどんなに燃費がよくても、どんなに排気ガスが少なくても、製造段階において環境に大きな負荷を与えていることに気付いた。

ツィンガーCEOは次のように言う。「金属材料の3Dプリンティングが車作りを根本から変えます。3Dプリンティングを全体構造ではなく、組み合わせ可能な個々のモジュラー構造を製造するために使うと、全てが変わるのです」。

これは車の製造方法を根本から変えることで実現できる。現在のところ、車はエネルギーを大量消費する大規模な工場の長い組み立てラインで組み上げられている。最も燃費の良い車でさえ、工場から出荷されるまでに大量の二酸化炭素を排出しているのだ。

ツィンガー氏のチームの手法は、大規模な工場を排除することだった。
これを実現するためBladeのシャーシを構成するカーボンロッドを連結するのに使用するモジュラー部品は3Dプリンティングによりつくられている。

リードプロジェクトエンジニアのブラッド・バルザー氏によると「3Dプリントしたシャーシの重さはわずか102ポンドで、スチール製のフレームと強度も安全保護も同等」とのことだ。

カーボンファイバーをスチールやアルミの代わりにボディーに採用したことで全体の車重がわずか1400ポンド (635kg) になり、出力重量比はブガッティ・ヴェイロンの2倍だ。

Bladeには天然ガスを燃料とする700馬力のエンジンが搭載され、二酸化炭素排出量をさらに削減している。

バルザー氏によると、最初の試作車として環境に優しい超高速のスーパーカーを設計したのは意図的なことだという。「この車の外観の美しさには心血を注ぎました。人の心を捉えることはとても重要です。核となる技術の話となると、なおさらのことです」。

同社の核となる技術は、ツィンガー氏が「車作りを根本から変える」と期待しているものだ。彼は「電気自動車は確かに素晴らしいが、製造方法が変わらない限り、地球を救うには十分ではないだろう」と考えている。「この方法で車を製造すれば、環境と健康への影響は、大幅に軽減できます。例えば85kWhバッテリー搭載車と比較しても環境負荷は3分の1未満になります」。

ツィンガー氏とバルザー氏によるスタートは小規模だが、車の製造で3Dプリンティングを使う新しい手法が、程なく将来の車の製造方法に大きな影響を及ぼすという。

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