トヨタ「ハイラックス」本格キャンパー登場の真相 オリジナルのシェルを採用したキャブコン仕様

✎ 1〜 ✎ 165 ✎ 166 ✎ 167 ✎ 168
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

また、ボディ床下にあるサブフレームもオリジナル。住宅で例えると基礎にあたる場所で、キャンピングカーの住空間を支える部分に、独自の「ソリッドスクエアフレーム」を採用する。ねじれ剛性を強化していることが特徴で、高速道路でのコーナリングやカーブの多い場所で、室内の安定性を向上。走行中の高い安心感に貢献するという。

後ろから見たアストラーレGX4
後ろから見たアストラーレGX4(筆者撮影)

また、ボディ形状やデザインには、空力性能を高める数々の工夫も施されている。横面などには、下部が隆起した逆段差形状を採用することで、雨天時などに水を誘導。ボディ上から水が垂れ落ちにくい構造とするほか、強度アップなどにも貢献している。

さらにボディ全体は、後方を比較的広くし、前方に向かうほど窄(すぼ)めるようなフォルムとする。また、先端は球体風の形状だ。このデザインは、新幹線などを参考にしたそうで、走行中にボディ上部が空力でしっかりと下に押さえつけられ、高い走行安定性を生むという。また、ボディ後方を広めにすることで、キャブコンとして可能な限り余裕ある室内スペースを確保する。

また、ボディの各部には、凹みも設けられているが、これは、ディンプル効果という空力を狙ったものだ。ディンプル効果とは、ボディの凹みに空気が入ることで乱気流が発生し、空気の流れをボディから剥離させる効果のこと。同社によれば、「ゴルフボールの表面がデコボコしているのと同じ原理」だという。これにより、ボディが走行中に風の影響を受けにくくなり、横風に強く、前からの走行風による抵抗も低減する。ほかにも、曲面を多用した形状を用いることで、ワイルドながら、流麗なイメージなども生み出している。

FRP一体成型となるCSボディ
FRP一体成形となるCSボディ(筆者撮影)

ちなみに、ボディサイズは全長5640mm×全幅2100mm×全高2890mm。ベース車の前席と後席はそのまま残しているため、乗車定員は4名を確保している。

アストラーレGX4の内装

アストラーレGX4のインテリア
アストラーレGX4のインテリア(筆者撮影)

一方の室内は、前述のとおり、国内専用仕様だ。車体後部にあるエントランスからステップを上がり中に入ると、すぐ左側にキッチン。棚には電子レンジや45L冷蔵庫なども装備する。3.6KWhサブバッテリーを搭載するため、キャンプ場などでエンジンを停止したままでも家電製品を使うことが可能だ。通路を挟んで反対側の右側には、トイレやシャワーなどを装備できるマルチルームもある。

次ページ気になる販売価格や正式な販売時期はいつごろ?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事