部屋づくりは「モノと自分の調和」が大切なワケ エッセイスト塩谷舞が語るインテリアの探し方
ただ、在宅ワークの難点を1つだけ挙げるとすれば掃除でしょうか。掃除って、一度初めてしまうと細かいところまで気になってしまって、気がつくと3〜4時間してしまうこともある。そうしてばかりだと執筆の仕事が進まないので、基本的には朝20分間のプレイリストを流して、その間だけ掃除をするようにしています。
インテリアは「手になじむもの」を選ぶといい
――塩谷さんのお部屋を拝見していると、アイテム選びのセンスだけでなく“余白”の作り方もこだわっている気がします。
以前にもそう言ってくださる方がいたのですが、余白がある空間を好むのは、私の顔も余白が多いからかもしれないな……と。
例えば、私がもっと彫りの深い顔だったら、にぎやかなインテリアを心地よく感じるかもしれない。顔だけじゃなくて、自分が生まれ持った色素や骨格、雰囲気なども、アイテム選びのときの重要な指標です。
そのことに気づくまでは、例えば店頭で見て一目惚れした北欧のパステルカラーのアイテムを連れて帰って「……アレ?思っていたのと違う」ということもありました。それは「自分不在」で憧れのものを選んでいて、自分と調和できていなかったからだなと。
今は、家具以外の小物も“自分の手を添えたときに、手がみすぼらしく見えない”ことを基準に選んでいます。そうやって自分を中心に据えて物を選んでいると、自然と空間全体が調和してくれる。自分が心地よい空間をつくるためには、まず自分を知ることが大事なのかもしれません。
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