踊るハリス氏がバズって大統領選は形勢リセット 若者やマイノリティに活気、民主党「異例の団結」

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そもそも、大統領選に向け国民が最重視するインフレ問題や移民問題では、民主党より共和党の政策に国民はより信頼を置いている。

バイデン氏は特に政権発足当初、ハリス氏の力量について十分な信頼を置かず、ハリス氏が活躍できる重大政策を任せなかった。再選を狙ったのも、ハリス氏よりも自らの方がトランプ氏に対し勝利する可能性が高いと判断したとも指摘されている。

なお、ハリス氏は、組織や人をマネージする能力に欠けていることが最大の懸念として長年指摘されてきている。このように弱点が徐々に明るみに出てくる中、ハリス「口撃」を強めるトランプ氏に材料は多々あるようだ。

「元検察官 vs 重罪人」の構図に持ち込む

一方、民主党・ハリス陣営にも「口撃」材料はそろっている。

トランプ氏は4件の刑事裁判を抱える。不倫口止め料不正会計処理事件で有罪評決が下され、重罪人となったトランプ氏の責任を全国民の前でハリス氏は追及していく考えだ。つまり、大統領選の構図を「元検察官 対 重罪犯」としようと試みるであろう。

2020年大統領選では、トランプ政権のカオスに疲れた国民が安定を求めた結果、バイデン氏が当選したと見られている。ハリス氏は国民にそれをリマインドするであろう。

また、ハリス氏が政権内で中心的な役割を担ってきた人工妊娠中絶問題も重視するであろう。トランプ氏が指名した最高裁による判決結果で女性の権利が奪われたとして、ハリス氏は訴え、若年層や女性の投票を促し民主党に追い風となるかもしれない。

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