われわれはそろそろ、日本の少子化について抱いている幻想を捨てるべきときを迎えているのではないか。
まず「人口減少に歯止めをかけることができる」と考えるのは幻想である。歯止めをかけるというのであれば、当然人口減少をストップさせるという意味になるが、合計特殊出生率(以下、出生率)の現状を見ればそれは不可能だ。
日本の出生率は1.20(2023年)だが、人口減少を止めるためにはこれを2.07以上に引き上げる必要がある。これは今や不可能である。
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