学生の頃から核融合に興味があった
――レーザー核融合の会社を立ち上げたきっかけは何ですか。
中村:もともと学生の頃から核融合には興味があり、太田からも一緒にベンチャーを立ち上げようと前々から誘われていた。
BLFの立ち上げに向け本格的に動き出したのは、2022年5月に太田と日本で会食したときからだ。2015~16年頃に講演で訪れたローレンス・リバモア国立研究所でレーザー核融合の施設を見学した話を太田にしたところ、「核融合の会社やりましょうよ」と言われた。
最初は冗談かと思った。しかしその2週間後、再度太田から連絡をもらった。
太田とは過去にカリフォルニア大学サンタバーバラ校で共同研究の経験があるし、太田は学生時代に核融合プラズマの研究をしていた。そこで一緒にレーザー核融合について調べていくとレーザーの出力が足らないこと、連射ができないことが課題だとわかった。
どうすればこれを解決できるか、半年間毎日メールでアイデアを出し合って考えた。あれもダメこれもダメの繰り返しだったが、思いついたのがオプティカル・エンハンスメント・キャビティ(OEC)という方式だ。
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