岸田首相、"四面楚歌"でも「とにかく明るい」理由 ライバル不在、総裁選出馬なら「現職有利」と見込む

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さらに、麻生氏と共に首相を支えてきた茂木敏充幹事長も、ここにきて総裁選出馬を視野に党内での多数派形成に腐心。その一方で、菅氏も、ポスト岸田をにらんで国民的人気の高い石破茂元幹事長や小泉進次郎元環境相らの総裁選担ぎ出しを画策する構えだ。

これに対し岸田首相の周辺からは「首相は会期末解散見送りを決断した際、党・人事も行わず現体制で総裁選に臨む意向を固めた。しかし、それを秘して党・内閣人事をちらつかせて党内を牽制する一方、ポスト岸田候補に総裁選出馬をためらわせる策謀を練っている」(最側近)との声も漏れてくる。

自民支持層での「岸田支持」はなお健在

国会閉幕に合わせた主要メディアの世論調査をみると、「次の首相」での人気度で石破氏がトップを独走し、岸田首相は下位に低迷している。ただ、自民支持層に限ると岸田首相は1~3位とジャンプアップする。だからこそ旧岸田派からも「自民総裁選は国民的人気より党内の支持がカギで、現状なら総裁再選も十分狙える」(有力幹部)との声が出るのだ。

そこで関係者が注目したのが、国会閉幕直前の6月19日、3年ぶりに開催された「党首討論」でのやり取り。同討論で初めて岸田首相と対峙した泉健太・立憲民主、馬場伸幸・日本維新の会、田村智子・共産、玉木雄一郎国民民主の各代表・委員長はそれぞれ、「今、国民に信を問え」(泉氏)「直ちに退陣を」(馬場・玉木氏)などとそれぞれの立場から厳しく攻撃した。

これに対し岸田首相は、これまでの紳士的対応をかなぐり捨て、「私は四面楚歌とは感じていない」「課題が山積しているからこそ、結果を出さねばならない」「(政治改革では)禁止、禁止、禁止というだけで、現実をみることがない」などと強い口調で反論した。

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