レジで怒鳴る高齢者に絶対にしてはいけない言動 相手の「老害力」を下げるためにできる1つのこと

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大切なのは、折れることと降りることです。

自分は間違っていないと思っても、その意識をいったん封印し(折れる)、自分のほうが正しいとは思わず、へりくだって相手に受け入れてもらうようにする(降りる)と、正義感を主張する高齢者も振り上げた拳をおろしやすくなるでしょう。

こちらから、相手の老害力を下げるアプローチをすることは可能なのです。

正面からゆっくり話すだけで効果は絶大

Tさんにまくしたてられていたコンビニの店員さんは、しっかりこれを実践(謝罪)していました。

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しかし、高齢者の聴力が弱くなっていること、しかも若い女性の言葉が聞き取りにくくなっていることが頭になかったため、声が小さく、態度がよくないと受け取られてしまいました。

そこを理解し、Tさんにちゃんと伝わるように話していたら、状況は変わっていたかもしれませんね。

正面からゆっくりと話しましょう。ただ大声で話すよりもそのほうが相手に伝わりやすくなります。そしてこの手のトラブルは、同世代間や知人間でも起こり得るのでご注意ください。

Tさんのように自分の正義感を信じて疑わず、強く主張してくるタイプの人は「壁」をつくりやすく、ささいなことがきっかけで突如絶縁を切り出してきたりします。

知り合いとの関係性が悪くなるのは気分のいいものではないので、売り言葉に買い言葉にならないよう、折れることと降りることをつねに頭の片隅に置いて接していきたいですね。

平松 類 眼科医/医学博士

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ひらまつ るい / Rui Hiramatsu

愛知県田原市生まれ。昭和大学医学部卒業。現在、昭和大学兼任講師、彩の国東大宮メディカルセンター眼科部長、三友堂病院非常勤医師・眼科専門医・緑内障手術機器トラベクトーム指導医として勤務している。延べ10万人以上の老人と接してきており、老人患者が多い病院の眼科医として勤務してきたことから、老人の症状や悩みに精通している。医療コミュニケーションの研究にも従事し、シニア世代の新しい生き方を提唱する新老人の会の会員でもある。専門知識がなくてもわかる歯切れのよい解説が好評で、連日メディアの出演が絶えない。

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