日経平均、5日ぶり反落だが下値は限定的か TPP交渉の進展期待も支援材料に

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 6月25日、東京株式市場で日経平均は5営業日ぶりに反落した。ギリシャの金融支援協議の先行き不透明感を背景とした欧米株安を嫌気し、日経平均は一時100円を超す下げとなった。都内で11日撮影(2015年 ロイター/Thomas Peter)

[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は5営業日ぶりに反落した。ギリシャの金融支援協議の先行き不透明感を背景とした欧米株安を嫌気し、日経平均は一時100円を超す下げとなった。ただ、日本株に対する根強い先高観から押し目買いが入り、下値は限定的。環太平洋連携協定(TPP)交渉の進展期待も支援材料となり、底堅い地合いを維持した。

前日までの急ピッチな上昇を受けて利益確定売りが優勢だったほか、ドル/円<JPY=EBS>の下げが輸出株の重しとなった。ただ「下がれば日銀など公的主体の買いが入るため、ポジションをショートに振りづらい」(松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏)といい、市場では強気の見方が多い。株主総会シーズンで売りが乏しく、好需給に支えられているという。

24日の米上院本会議でTPP合意の前提となる「大統領貿易促進権限(TPA、通称ファストトラック)」法案が可決されたことを受け、ジェイテクト<6473.T>や六甲バター<2266.T>など関連銘柄が上昇。TPP大筋合意に向け前進したことは日本株にとって好材料と評価された。

個別銘柄では、SRAホールディングス<3817.T>がストップ高。24日に発表した2018年3月期を最終年度とする中期経営計画で、配当性向を50%に引き上げる方針を示し、材料視された。

きょう東証1部に新規上場したメニコン<7780.T>の初値は公開価格を約73%上回る2950円となった。一時2999円まで上値を切り上げたが、終値は2566円だった。

東証1部騰落数は、値上がり427銘柄に対し、値下がりが1351銘柄、変わらずが108銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20771.40 -96.63

寄り付き    20777.69

安値/高値   20758.60─20866.58

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1670.91 -8.98

寄り付き     1671.36

安値/高値    1670.00─1678.26

 

東証出来高(万株)208032

東証売買代金(億円) 23491.65

 

(杉山容俊)

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