罹患者数でみる「前立腺がん」都道府県ランキング 3月22日公表、最新版「全国がん登録」データから

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

がんは年齢が高いほどかかりやすいため、高齢者が多い地域ほどがん患者は増える。そうした地域差を排除するため、今回紹介するランキングは、年齢調整罹患率(人口10万人対)を用いている。これによって、年齢構成の異なる地域も正しく比較できる。

がんり患者数ランキング

最新の罹患者数では鹿児島県が最も高く香川県島根県と続く。その一方で、ランキングにはないが死亡者数で見ると、鹿児島県は2位だが、香川県は37位島根県も43位と全国的にみても低くなっている。

つまり、“罹患率が高い地域が必ずしも死亡率も高いとは限らない”ことがわかる。

罹患者数が多い背景に「PSA検査」

罹患率が高い地域について、国立がん研究センターがん対策研究所の松田智大さんは、「PSA検査に積極的な自治体で、罹患率が高くなっている可能性がある」と推察する。

PSA検査とは、前立腺がんの可能性がある人を見つける検査だ。血液中にある前立腺に特異的なタンパク質PSAの値を測定する。

実は、国が推奨しているがん検診には前立腺のPSA検査は含まれていない。だが、厚労省の調査によると、PSA検査を実施している自治体は49.4%にものぼる。

香川県では高松市などでPSA検査を実施している。罹患率の高さについて、香川県健康福祉総務課がん対策グループの担当者は、「専門家による十分な分析ができておらず、原因はわかりかねる」と回答する。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事