会社人生で知っておくべき「人間の本質」

中国古典に答えがあった!

(写真:IYO / PIXTA)

前回:名経営者がこぞって読む「菜根譚」の秘密

NHKやビジネス誌でたびたび取り上げられ、話題に上る中国古典の名著『菜根譚』。江戸時代から、松下幸之助、田中角栄、川上哲治、野村克也など偉人・名経営者がこぞって愛読書に挙げる1冊だ。400年前の無名の著者が書いた処世訓は、なぜかくも多くのリーダーに影響を与え続けるのか。今回はリーダーの振る舞いについて、400年前の教えをひもといてみる。

 

仕事を成功させたい、事業を軌道に乗せたいとは、誰しも願うところです。かつてのような右肩上がりの時代には、それほどの手腕がなくても業績を伸ばすことができました。しかし、近年のように、日本経済全体が低迷している中では厳しいものがあります。それでなくても、現代はさまざまな価値観が入り乱れて、社会全体が混沌としています。これから日本経済はどうなるのか、これまた楽観はできません。

しかし、見方を変えれば、先行き不透明な時代だからこそ面白い時代であり、生きるに値する時代だとも言えるのではないかと思います。こういう時代を生き抜いていくためには何が必要になるのか。何よりもまず、自分の人間力に磨きをかけて、全天候型の人間を目指すことです。

原理原則というのは、目新しいものや、怪しげなものにあるのではなく、日常の平凡な事柄の中にあります。『菜根譚』の教えをひもといてみましょう。

骨肉の争いはなぜ起こるのか

「まさに人と過ちを同じうすべく、まさに人と功を同じうすべからず。功を同じうすれば則ち相忌む。人と患難を共にすべく、人と安楽を共にすべからず。安楽なれば則ち相仇す」

 

これは、「失敗の責任は共有すべきだが、成功の報酬は人に譲ったほうがよい。それまで共有しようとすれば、必ず仲たがいが生じる。苦しみは共有すべきだが、楽しみは人に譲ったほうがよい。それまで共有しようとすれば、ついには憎み合うようになる」という意味合いです。

現代でも、このようなケースを見たり聞いたりします。たとえば、若くして脱サラした3人が資金を出し合って新しい事業を起こします。10年、20年、苦労のかいあって、上場してもおかしくないような優良企業に成長させた後、それぞれ会長、社長、専務に就く。ここまでは「めでたし、めでたし」です。

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