福岡発「"学生アイドル"による地方創生」驚く挑戦 元TVプロデューサー教授が仕掛ける"大胆施策"
福岡になじみがあったわけではありませんでしたが、移り住んですぐに愛着がわきました。
人々は情に厚くて明るい。地方とはいっても、九州の中心地として栄えていて、演劇や音楽など文化的な豊かさとにぎやかさもある。そんな土地で、学生と触れ合う日々です。
西日本短期大学メディア・プロモーション学科は、エンタメ業界で仕事をする夢を持った学生たちが集まる学科です。
「メディア論」や「テレビドラマ論」といった学問的な面に加えて、思いがけず、学科に伝わる学生アイドルユニットをプロデュースすることになりました。
「アイドル力」で世の中に元気と笑顔を
ちょうど私が着任した年の春、世界規模でコロナによるパンデミックが始まり、日本もコロナ禍に覆われていきました。
学生たちは学校に入れない、新入生は初めての講義もリモート、新しい仲間たちと会えない、学生にとっても教員にとっても、大変な日々。
そんな時、AKB48のメンバーがそれぞれ自宅で「365日の紙飛行機」を歌った映像を一つに合わせた動画がアップされたのです。
ほかにも様々なアーティストたちが同じように、自宅で歌う動画を届ける様子を見た時、「私たちもやるべきだ!」と感じました。
エンタメの世界で活動する彼らは、今自分にできることをやることで、その役割を果たそうとしている。
もちろん、全国で学校に行けない辛さを経験している学生たちと、メディア・プロモーション学科の学生たちも同じ境遇です。
けれど、この学科にはアイドル活動があります。みんなの辛さやくやしさがわかる彼女たちこそ、パンデミックの世界に光を届けられるのではないか。
世の中に元気や笑顔、癒やしを届ける力、それが「アイドル力」です。
私は『コロナに負けない!プロジェクト』として、「アイドル力」で世の中に笑顔を届けていく活動を企画し、動き始めました。
人と人とが直接会えないという状況の中、「はなれていても、そばにいる」をテーマにオリジナル楽曲『miso soup』を制作し、ひとりずつ個別に撮影して編集で合成するという形でミュージックビデオを制作、SNSで発信しました。
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