夏休みは放射線の不安なくのびのびと、福島の子どもたちを北海道で受け入れ


 受け入れ中は、スポーツや体験学習だけでなく、受験をにらんだ勉強にも力を入れる予定。「このプロジェクトは福祉ではなく教育」と吉田氏。受け入れにはボランティア100人が常駐する体制を作る計画だが、地元の北海道教育大学から全面的な協力を得ることができた。北教大は、このボランティア活動への参加を欠席扱いとしないだけでなく、現地までの交通費を大学が負担、また活動経費として学生に日額1000円を補助するという。

もちろん、北教大の学生だけで足りるわけではなく、ボランティア学生集めは重要な課題だ。今年は首都圏の大学でも新学期の開始が遅れ、通常の夏休み期間に授業をする大学も多く、ボランティアが集めにくい環境にある。そのため、「首都圏など他の大学に対しても、ボランティアを欠席扱いにしないといった協力をお願いしている」(吉田氏)。
 
 当初の想定以上の手応えとなった今回のプロジェクトだが、「冬休み、春休みも同様に行い、最低でも5年は続けたい。この冬は、箱根や道後など、温泉地で受け入れ先を確保できるように進めている」と吉田氏は目標を語る。
 
 吉田氏は、阪神・淡路大震災の際にもボランティアに携わった経験から、こうしたサポート活動を長期にわたって“継続”していくことがいかに難しいか、よく理解している。継続のためには財政基盤の安定化が最も重要だ。そのため、特定の企業や団体からではなく、個人も含めた幅広い層からの寄付集めを継続するとともに、一定程度は参加者も自己負担する仕組みを作ることなどを検討している。
(丸山 尚文 =東洋経済オンライン)

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