「岸田首相のピンチ」を救う大谷翔平の存在感 「ウクライナ訪問」「政倫審」を"翔タイム"直撃

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これに関して、官邸周辺では「韓国政府は岸田首相の訪韓に合わせて、大リーグ開幕戦にも招待するのでは」との噂が飛び交ったが、ネット上には「そんな特別扱いは許せない」との書き込みがあふれた。結果的に韓国政府が日程延期を決めたことで、騒ぎは立ち消えになったが、日程的にこの開幕戦は新年度予算の成立時期とも重なる可能性があり、「またも政局絡みとなる」(政治ジャーナリスト)との見方も出ている。

“完全な末期症状”でも「とにかく明るい岸田」の謎 

そうした中、政治改革国会は参院予算委や衆参政倫審を舞台とした与野党攻防が激化し、政府与党内には予算成立後の国会運営への焦りや不安が広がる。しかも、昨年11月に自民党青年局が開催した地方会合での「過激ダンスショー」での自民国会議員らの醜態が先週末に発覚したことで、「国民の自民嫌悪はもはや対応不能」(自民長老)とされる状況だ。

岸田首相が神経を尖らせる各種世論調査の数字も、最新の調査で内閣支持率と自民党支持率が過去最低記録を更新し、「数字上も政権は完全な末期症状」(同)となりつつあり、自民党内でも「岸田降ろしがいつ始まってもおかしくない」との物騒な声も飛び交う。

にもかかわらず岸田首相自身は、「事ここに至っても『とにかく明るい岸田』として振る舞っている」(側近)ようにみえる。永田町では「“翔タイム”に助けられた強運が、株高などでまだ続くと思っているのでは」(自民長老)との呆れ声も広がるが、「孤高の独裁者」となった岸田首相の行く末は、「まだまだ予想がつかない」(同)のが実態だ。

泉 宏 政治ジャーナリスト

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いずみ ひろし / Hiroshi Izumi

1947年生まれ。時事通信社政治部記者として田中角栄首相の総理番で取材活動を始めて以来40年以上、永田町・霞が関で政治を見続けている。時事通信社政治部長、同社取締役編集担当を経て2009年から現職。幼少時から都心部に住み、半世紀以上も国会周辺を徘徊してきた。「生涯一記者」がモットー。

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