韓国で「若手研修医の半分以上が辞職」した裏側 医大の定員を増やしても美容外科が増えるだけ
韓国の法律では、医療に支障をきたす恐れがあると政府が判断した場合、医師に復職を強制することが認められている。当局は、今回の問題が解決するまでは遠隔医療オペレーターや軍医に頼ることになると述べている。
2006年から基本的に変わっていない医学部の定員を増やすことは、国民から広く支持されている。韓国の人口1000人当たりの医師数は約2.6人で、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均の3.7人を下回る。
入学定員を増やさなければ1万人以上の医師不足に
尹大統領の計画では、医学部入学定員は年間3000人から約5000人に引き上げられることになる。入学定員を増やさなければ、2035年までに韓国の医師数は医療需要に対して1万人以上足りなくなると当局は予測している。
ここ何年かで韓国政府が医師を増やす政策を推進するのは、今回が初めてではない。2020年には文在寅(ムン・ジェイン)政権が、10年間で医学部入学定員を4000人増やす計画を掲げたが、今回と同様の懸念を軸とした医療界からの反発と、医師らによる1カ月にわたるストライキを受けて、計画はお蔵入りとなった。
(執筆:Jin Yu Young記者)
(C)2024 The New York Times
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