判明!柴犬は14.6歳、「犬種別の平均寿命」一覧 イギリスの研究でわかった長生きする犬種
研究は、犬種登録、ペット保険会社、獣医関連企業などの情報源から収集した58万4734頭のイギリスの犬に関するデータベースを基に行われた。この種の記録はさまざまなバイアスにさらされやすいため、必ずしもイギリスの犬の全体像を示すものとは限らないという点は研究チームも認めている。
ただ、バージニア工科大学の獣医疫学研究者、オードリー・ループル博士(今回の研究には参加していない)によると、ここまで多様なデータソースが利用されていることは、この研究の強みのひとつだ。「素晴らしいアプローチだと思う」と同博士は述べた。
寿命は犬種によって最大3倍も違う
研究対象の大半は純血種で、155犬種のいずれかを代表するものだった。残りは雑種という1つのカテゴリーにまとめられた。各犬種の一般的な体格は小型、中型、大型に、頭の形は平顔、中間、長顔に分類された。
全犬種の寿命の中央値は12.5歳だったが、平均寿命は犬種によって「驚くほど」違ったとマクミラン氏は言う。小型牧畜犬の一種ランカシャー・ヒーラーは犬界のメトセラ(聖書の登場人物で、大変長寿だった)であり、平均寿命は15.4歳だった。反面、それよりもずっと大型のコーカシアン・シェパードの平均寿命はわずか5.4歳だった(犬種別平均寿命の一覧は4ページ目から)。
集団として見ると、小型犬種の平均寿命は12.7歳だったのに対し、大型犬種では11.9歳だった。この結果は、犬やほかの哺乳類に関する先行研究とも一致する。一般に、同じ種の中では、小型の個体の方が大型の個体よりも寿命が長い傾向があることがわかっている。
短頭種とも呼ばれる顔が平たい犬種の平均寿命は11.2歳で、顔の長さが中間の犬種と長い犬種の平均寿命はそれぞれ12.8歳と12.1歳だった。フレンチ・ブルドッグのような顔が平たい犬種のいくつかは爆発的な人気を集めている。しかし専門家は、それらの犬種の極端に短い鼻が呼吸器系の問題や熱中症など、健康上の問題につながっている可能性があると警告している。