日産が元トヨタ幹部を副社長に据える狙い トヨタ出身者の役員就任は初めて

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5月の決算会見では、世界シェア8%の達成に向けて「正しい道を歩んでいる」と語っていたカルロス・ゴーン社長(撮影:大澤誠)

「自動車業界は人材の奪い合いが起きている」。昨年12月、日産自動車の経営幹部の流出が相次いでいたことに対し、カルロス・ゴーン社長は「最近、誰か辞めた人はいましたっけ?」と冗談交じりに話しながら、こうも答えていた。

そして今回、「確かな実績を持つ、優秀な自動車業界の幹部」(ゴーン社長)として元トヨタ幹部を引き入れる。日産は6月3日、トヨタ自動車の欧州法人の元幹部、ダニエル・シラチ氏(50歳)が7月15日付けで副社長に就任する人事を発表した。

最高意志決定機関のメンバーに

トヨタ出身者が日産本体の役員に就くのは今回が初めて。また、最高意志決定機関であるエグゼクティブ・コミッティ(EC)のメンバーにも入る。日産でのキャリアがなく、他社から転身した幹部がいきなりECメンバーに就任するのも異例のことだ。

トヨタから転身し、7月に日産副社長に就任予定のダニエル・シラチ氏

シラチ氏はイタリア生まれ。母国語だけでなく、フランス語、英語、スペイン語も堪能。1993年にルノーに入社し、セールスマネジャーとして、自動車業界でのキャリアをスタート。2001年にはフィアットに転じ、イタリアのアルファロメオブランドを統括した。

2002年にはトヨタの欧州法人に転じ、欧州市場開発やレクサス事業を担当。2012年からは欧州法人の副社長を務めていた。シラチ氏はこれまでのキャリアを活かす形で、日産ではグローバルでのマーケティングとセールスを中心に担当する。

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