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AI伝道師・深津貴之が選ぶ「AI時代に生きる3冊」 最注目の1冊は『孫子』だ

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テーマは「AI時代の教養」。

デザイナー 深津貴之氏
深津貴之(ふかつ・たかゆき)/デザイナー。1979年生まれ。武蔵工業大学(現東京都市大学)卒業後、英国でプロダクトデザインを学ぶ。株式会社thaを経て、独立後はクリエーティブユニットTHE GUILDを設立。note CXO。横須賀市など行政の生成AI導入を支援。近著に『画像生成AI』(共著)

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鳴動する政治。終息しない戦乱。乱高下する市況。その先にあるのは活況か、暗転か――。
『週刊東洋経済』12月23-30日 新春合併特大号の特集は「2024年大予測」。世界と日本の行方を総展望する。

 

週刊東洋経済 2023年12/23・12/30新春合併特大号(2024大予測)[雑誌]
『週刊東洋経済 2023年12/23・12/30新春合併特大号(2024大予測)』。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

AIの進化により社会がどう変わるかを予測しても、振れ幅が大きい。ならばAIによって消滅しない人間の基本的な価値は何かを考えるのが賢明だ。

この前提から推薦するのが『孫子』。中国の春秋戦国時代に記された兵法書だ。AIが意思決定するようになっても、それに乗るか否かを決めるのは人間の役割。本書は意思決定などの基礎を学ぶうえで格好の一冊だ。

孫子は「戦争のようなリスクとコストが高い行動は無闇に行うな。どうしてもその必要があるなら入念にリサーチをせよ」と説く。だから兵法書なのに冒頭に書いてあるのは「戦争はするな」。膨大なお金を投じ、大勢が犠牲になり、戦争に負けたら、国が傾くからだ。リサーチの結果勝てるときだけ戦え、と。

新訂 孫子 (岩波文庫)
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確認すべきは「五事」

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