優れたテレビ・ラジオ番組、栄冠に輝いたのは? 「ギャラクシー賞」大賞受賞作を一挙紹介!
瀬戸内海放送
高知県内の国道で交通事故が発生、スクールバスに衝突した白バイの隊員が死亡しました。「止まっていたバスに猛スピードで突っ込んできた」との校長や生徒の証言があったにもかかわらず、バス運転手は無実を訴えたがために「反省の情なし」と判断され実刑判決を下されます。この間、検察が提出した証拠写真には捏造疑惑があったにもかかわらず、裁判所も疑問を解消するばかりか、一切目を閉ざし続けます。その結果、家族の人生はいとも簡単に踏みにじられることになりました。
受賞作は、捜査当局によって「被害者」が「加害者」にすり替えられ、その訴えをことごとく無視し続ける司法の不正義を、若き放送記者が執拗に追いかけた足かけ8年間の記録です。しかも事件は放送エリア外の出来事にもかかわらず、独自の調査報道で証拠の疑問点や判決の矛盾を暴いていきます。番組はその後、全国ネットでも流され大きな反響を生んだほか、無料動画として公式ウエブサイトで公開、さらには単行本としても刊行されました。
愚直なまでにジャーナリズムの原点といえる社会の不正義を追及し続け、県域テレビ放送の枠を超えて問題提起をし続けた、その記者魂を高く評価します。
取材・構成:山下洋平、デスク・プロデューサー:満田康弘、喜多信博 撮影:大林寛之、小野祐一、CG制作:田辺美由紀、森 有香
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