バイデンとトランプ、「究極の選択」ならどっちだ 「地政学リスクだらけ」の2024年がやって来る

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ここから先は恒例の競馬コーナーだ。

26日はジャパンカップ。日本競馬の頂点を決める一戦だ(距離2400メートル、第12レース)。外国からの参加はイレジン(4枠7番)1頭だけと寂しいが、国内からは強い馬が勢揃いで非常に楽しみなレースとなっている。

なかでも注目は、先月の「秋の天皇賞」をレコード勝ちして「世界最強馬」を印象付けたイクイノックス(1枠2番)と、3冠牝馬に輝いたリバティアイランド(1枠1番)の2強対決だ。

前者はこの1年、海外も含めてG1レースを5連勝中で、後者もG1を4連勝中。いずれも連を外したことがない馬である。普通に考えればイクイノックスに一日の長がありそうだが、3歳牝馬のリバティアイランドは斤量で4キロも恵まれることになる。さあ、どっちだろう。

ジャパンカップの本命は3歳女王のリバティアイランド

筆者の選択はリバティアイランドだ。まずはこのレース、過去にアーモンドアイとジェンティルドンナがそれぞれ2勝し、ブエナビスタやウオッカなど牝馬がよく勝っている。そしてリバティアイランドは、これらに匹敵する名馬である公算が高い。

次にイクイノックスは、先月の「秋天」におけるレコード勝ちの疲労がさすがに残っているのではないか。もともと体質の強い馬ではないだけに、死角があると見る。逆にリバティアイランドは、秋華賞では鞍上の川田将雅騎手が最後は流す余裕を見せて勝っている。余力を残しているのはこちらのほうだろう。

さらにこの二強対決は、「日本競馬の明日を担うのはキタサンブラック産駒か、それともドゥラメンテ産駒か」という対決でもある。ドゥラメンテ産駒は今年になってから「確変」状態。ジャパンカップにはタイトルホルダー(2枠3番)やスターズオンアース(8枠17番)も出走するし、10月の菊花賞を勝ったドゥレッツァ、5月のNHKマイルカップを勝ったシャンパンカラーも同産駒だ。この勢いを考えれば、どうしてもリバティアイランドをひいきしたくなる。

過去を振り返ってみても、ジャパンカップはさほど荒れず、強い馬が順当にくるレースである。歴史的名馬となりそうな2頭の対決をじっくりと見届けたい。

強いて3頭目を挙げるならば、今一歩のレースが続いているダノンベルーガ(5枠10番)か。これら3頭を組み合わせて馬券はなるべく絞り込むことにしたい。

(本記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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