灘・ハーバード大卒の26歳芦屋市長が「まずは教員の働き方改革」と語る理由 髙島崚輔が教育大綱で掲げる「ちょうどの学び」

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2023年5月、26歳で兵庫県芦屋市長に就任した髙島崚輔氏。全国史上最年少の市長の誕生は、灘中学校・高等学校、米ハーバード大学卒業という経歴と共に話題となった。そんな髙島氏が、「こだわりたい」と宣言しているのが教育だ。今年8月には教育大綱を発表、今後は本格的に教育政策を具現化していく。髙島氏が教育に力を注ぐ理由とは。

こだわりたいテーマとして「教育」を掲げる訳

――市長に就任され、半年が過ぎました。市長の仕事はいかがですか。

一言で言えば、やはり面白い仕事です。市長の仕事は主に2つ。行政を動かしていく「経営者的な仕事」と、芦屋市の市の代表としてさまざまな方々とお会いする「市の顔としての仕事」です。鳥瞰的に捉えるマクロな目と、市民1人ひとりの声に注目するミクロの目、両方の目を持ちながらできる面白い仕事だと実感しています。

髙島崚輔(たかしま・りょうすけ)
芦屋市長
1997年生まれ。灘中学校・高等学校卒業後、2015年東京大学入学、中退。同年ハーバード大学入学(環境工学専攻・環境科学・公共政策副専攻)、22年卒業。在学中にNPO法人グローバルな学びのコミュニティ・留学フェローシップ理事長を務めるほか、芦屋市役所企画部政策推進課にてインターンシップを経験。公文教育研究会学習者アドバイザーを経て23年5月より現職

――なぜ市長を目指そうと思われたのですか。

世の中を変える、よい社会をつくっていく。そうした観点で考えると、一番面白く、かつ一番インパクトのある変革ができる仕事だと思ったからです。その原体験は、私が小学校6年生のときにあります。出身地である大阪府の箕面市長に、当時34歳だった倉田哲郎さんが就任したんです。市長が若返った途端、子どもたちが増えたり、学校の教育が変わったり、市民生活に大きなインパクトがあって、市長が変われば社会も変わることを実感しました。

また、自治体が学校を持っていることにも魅力を感じました。通常、民間人が学校経営をしようと思うとなかなかハードルが高いですが、市長なら教育委員会を通して学校づくりに参画することができる。もちろん、教育委員会の独立性はありますが、教育大綱の策定や予算面など、市長の立場からも学校をよくすることができます。公立学校がよくなることは、芦屋市だけでなく日本の未来を考えるうえでも極めて重要なこと。そうした面からも、市長は社会を変えることができる仕事だと思いました。

――まさにこだわりたいテーマとして「教育」を掲げていますが、教育に関心を持ったきっかけとは何でしょうか。

私には、3つ年下の弟と9つ年下の弟がいます。彼らの授業参観に行ったり、運動会のリレーのコーチをしたりしてきましたが、人の成長を見ることや応援することがすごく好きなんですよね。こうした原体験は大きいと思います。

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