秋の海外旅行にぴったり「絶景が楽しめる国」3選 「チェコ」「マチュ・ピチュ」…あともう1つは?

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これからの季節におすすめの海外旅行地を、歴史とともに紹介していきます(写真:Noppasin/PIXTA)
海外旅行の計画を立てる人もようやく増えてきました。久しぶりに出かけるなら、濃密な旅にしたい! と思っている人も多いでしょう。ただ、新型コロナ流行前とは世界の状況も変わり、旅行のトレンドも変わりました。
人気予備校の世界史講師でトラベルクリエイターの佐藤幸夫先生の著書『人生を彩る教養が身につく 旅する世界史』より、これからの季節におすすめの海外旅行地を抜粋して紹介していきます。

まるで絵画! チェコの街並み

日本と同じような四季があるチェコは、今の時期におすすめの観光地です。

①黄金のプラハを散策

中世後期にローマ、コンスタンティノープルと並びヨーロッパ最大の都市となったチェコの首都プラハを形容して「黄金のプラハ」と呼んでいます。

14世紀半ば、ベーメン王と神聖ローマ皇帝も兼任したカール4世(ベーメン王カレル1世)が帝国の首都をプラハに移し、9世紀に築城されたプラハ城を拡張、ゴシック様式の大聖堂を設立し、現在の街並みを造りました。

また、城側と旧市街を結ぶカレル橋を建設、のちに宗教改革の先駆者ヤン=フスが教授をつとめたプラハ大学を創設しました。中世末~近世にかけて起きたフス戦争やドイツ三十年戦争で街は衰退、さらにハプスブルク家の支配下で王宮がウィーンに移されるとプラハの人口は激減し、繁栄は終焉していきました。

スラヴ系のチェック人はゲルマン人に対するアイデンティティーが強く、それは19世紀に活躍した音楽家スメタナやドヴォルザークの民族音楽にも表れています。また、旧市街に立つ火薬塔(尖塔)がアクセントとなっている「百塔の街」らしさも絶景です。1968年に起きた「プラハの春」で旧ソ連軍らが美しいこの旧市街を戦車で破壊している映像は見るに堪えがたいモノがありました。

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