日本上陸!超便利な「アマゾン決済」の衝撃度 利便性とセキュリティが米国では高評価

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「Amazonログイン&ペイメント」を採用しているアパレルブランド「AllSaint」では、導入によって、購買まで到達する顧客の割合が大幅に高まったとしている。また、ログインやサインインの動作が70秒に短縮されたことが、その理由だと分析する。

導入後2週間の間に、24%の顧客が「Amazonログイン&ペイメント」を選択しており、その顧客の平均購入金額はほかのユーザーよりも15%高いという結果となった。AllSaintは、アマゾンへの信頼感、簡単さ、スピードの速さが生んだ結果だとしている。

また、飛行機内などでWi-Fi環境を提供しているGogoも、「Amazonログイン&ペイメント」を採用している企業だ。Gogoは、決済プロセスの中への導入のしやすさを指摘している。また、アマゾンとともに、コンバージョンレートを上げる施策などを検討し合うプロジェクトも行ったという。

高い利便性の追求に、競争も激化

筆者が米国で利用しているサービスで「Amazonログイン&ペイメント」を採用しているのは、Wikipediaを運営するWikimedia Foundationと、クラウドファンディング大手のKickstarterだ。

前者は、年に1度の寄付を行う際、アマゾンのアカウントを使っている。後者は、支援したいプロジェクトへの寄付金の支払いに利用する。後者は、プロジェクトが達成された際、完成した製品が送られてくるが、この住所まで自動的に登録されており、入力の手間がない。

ところが、Kickstarterは、「Amazonログイン&ペイメント」の使用をやめるという。理由は、これまでKickstarterが利用してきたサービスがなくなることが理由だとしており、すでにStripeへ変更された。

Stripeは、オンライン決済で最大規模を誇るブランドのひとつで、採用企業もLyft、Shopify、TaskRabbit、Instacart、OpenTable、Salesforce、Squarespaceなど、有力なメンバーがそろっている。ショップだけでなく、ショップを作るASPサービスやプラットホームに採用されている点もポイントだ。

たとえば、筆者はウェブサイト製作をブラウザだけで実現するSquarespaceを利用することがある。このテンプレートにオンラインショップページがあり、Stripeを使ったカード決済ができるショップを簡単に開設できる仕組みだ。

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