1790年に50%を超えていた女性就業率は、工業化とともに低下して10%を切り、1910年に底を打って上昇に転じた。つまり経済成長と女性就業率はつねに正の相関を示すわけではないことが明らかになった。
さらにゴールディン氏は、データの示す長期的変化を、労働経済学の理論的枠組みを使って鮮やかに説明した。その際、彼女が用いた出生コーホート(同時期に生まれた集団)に着目する分析手法は特筆に値する。コーホート別に見ることで、女性の結婚や就労のパターンが世代ごとに変わっていく様子が浮き彫りになるのである。
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