「4年間で280人と見合い」40代男性が成婚できた訳 数字で判明「成婚者」は見合い回数が少ない傾向

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結婚相談所で出会ったのは、「異性として好きになれない人たち」が多かった。交際になっても、デートで食事をする店が決められず、「好きなところを決めてください」と丸投げしてくる。口を開けば、会社の愚痴、上司の愚痴、ネガティブな会話ばかり。

「どのくらい婚活しているんですか?」「何人に会いましたか?」と婚活歴をズケズケと聞いてくる。その日会ったことを日記のような長い文章で、毎晩LINEしてくる、などなど。

そんななかで、みきおは違っていた。行動力があって、連絡もマメだった。デートの日程も、こちらの予定を聞きながらどんどん決めてくれた。

「発言がすごく前向きだったんですね。“人生を切り開いていくのは、自分の力。思考によって、人生は大きく変わっていく”って。最初は、その前向きさがいいなと思っていたんですけど、あまりにもそうした発言が多いので、だんだんと“何かがおかしい”って、違和感を覚えるようになったんです」

3回目のデートを終えたときに、「今度、僕が行っている会に一緒に言ってみない?」と誘われたという。

自宅に帰って、誘われた会の名前をネットで検索してみた。それは、自己啓発を促すような団体のようだった。口コミを検索すると、悪いことばかりが書かれていた。

「前向きな彼の思考は、この団体に参加しているから、というのがわかったら、一気に気持ちが冷めてしまいました」

そして、続けた。「私は、普通の結婚がしたいのに、どうして普通の人がいないのでしょうか」。

4年間で280人以上と会った男性

ひろゆき(41歳、仮名)はバツイチの婚活者だった。筆者の相談所で4年半婚活をして、成婚していった。

男性に多いのが、婚活記録をつけている、というケースだ。ひろゆきの然りで、お見合いした日時、場所、女性の名前、お見合い結果、交際に至った場合はそれがいつ終了になったかをメモしていた。

4年半でお見合いした数は、280回を越えていた。

婚活苦戦者の傾向として多いのが、半年婚活して結果が出ないと、愚痴を言い始める、というもの。ところが、彼の場合は相手から断られても淡々と、次の見合いに向かっていた。

そして4年半の月日が過ぎたのだが、成婚が決まって退会のあいさつに来たときに、筆者はひろゆきに言った。

「この4年半、ひろゆきさんからは、婚活の愚痴を聞いたことがない。そこが素晴らしいと思いました」

すると、ひろゆきは笑顔でこう返してきた。

「結婚が決まらないのは、それが僕の実力なんだな、って。ただ、10人と結婚するわけではなくて、1人を見つければ良いと思っていたので、その人に出会えるまで頑張ろうと続けていました」

ひろゆきの場合は、4年半のうちに結婚を前提にした真剣交際に入った女性が2人いた。

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