正社員解雇のハードルは、当分下げられない オリックス元会長の炎上発言、弁護士の見方
働かない正社員の雇用を打ち切れるようにすべきだ――。オリックス元会長の宮内義彦氏(現シニア・チェアマン)の発言が、ネット上で話題になっている。
この発言は、ビジネス誌「プレジデント」(2015年1月12日号)が企画したジャーナリスト田原総一朗氏との対談で発せられたものだ。雑誌が出たのは少し前だが、その記事が3月末にプレジデントのウェブサイトで公開されたことで、ネットでの反響が広がった。
正規雇用がクビにならないのは不公平?
宮内氏は「正規雇用は一度採用されたらクビにならない。たとえ生産性が下がっても企業は解雇できない」と指摘する。「だから非正規で雇用調整せざるをえなくなり、非正規はいつ契約が終わるかとびくびくしながら働かざるをえない。これは不公平だ」と持論を展開した。
田原氏が解決策を問うと、宮内氏は「働かない人の雇用を打ち切れるように、解雇条件をはっきりさせることが必要」と述べている。宮内氏の意見に対して、ネットでは、「何言ってんだ」といった批判がある一方で、「もっともだ」と賛同する声も上がっている。
このような宮内氏の主張について、企業側の代理人をつとめる弁護士はどう考えるのだろうか。原英彰弁護士に聞いた。