BTSの2人が語った東京での「思いがけない贈り物」 『BEYOND THE STORY』に書かれたJIMINとJUNG KOOKの旅
宿舎で一番遅く寝る2人
ーーわけもなく暗くなってしまったことがあって……宿舎に1坪ほどの小さな部屋があるのですが、ひとりでそこに籠っていたときがありました。自分が何を考えてそうしているのかも分からず、どうしてこうなのかも分からず、ただただ急に憂うつになった時期でした。そうなると、「どうしてこの仕事に、こんなにまで命を懸けているのだろう?」と自問しながら、さらに気持ちが沈んでいきました。その部屋に自らを閉じ込めてしまったかのようでした。
JIMINがなぜそうなってしまったのかは、本人も正確には分からない。ただ、長い時間をかけて、彼のなかで複雑な感情が積み重なっていったのは明らかだった。JIMINはこう回想した。
ーーその頃まで僕たちは本当に忙しかったんです。毎日、仕事だけをしながら走り続けるうちに、懐疑心が芽生えたとでもいうのでしょうか。何か……歌手や芸能人になったことで失ってしまったものについて、僕たちが気づきはじめたのだと思います。「これが幸せなのか?」と頻繁に考えるようになりました。特に、ARMYだけでなく、たくさんの視線を浴びるようになって、そういう考えが大きくなったのだと思います。