アメリカの金利が今年初めに低下したのは、投資家が今年中にアメリカ経済が後退し、FRBが利下げをせざるを得なくなると考えたからだ。しかし、アメリカ経済は驚くほど回復しているため、投資家は現在、アメリカの高金利が今年いっぱい続くか、あるいはさらに上昇すると予想している。一方、日銀の植田和男新総裁は、年初に投資家が期待したほどの利上げには踏み切らなかった。これらはすべて、財務省が何をしようとも円安になることを示唆している。
しかし、これは物語の始まりに過ぎない。金利差だけが円安の原因なら、日銀は金利を上げるだけで円安を回復させることができる。現実には、日銀が何をしようとも、円相場が10年前、20年前に正常と見なされていた水準に戻ることはないだろう。
実際、統計によれば、いかなる金利差であっても、ドル円は2001~2013年当時に比べて20ポイントほど円安になる可能性が高い。その理由を理解するには、長期的な視点が必要だ。
円安でも日本企業が勝つのは難しい
たとえ円安であっても、日本企業は競争に勝つのが難しくなっており、それは、上のグラフに見られるように、円安圧力が続いていることを意味している。その証拠を見てみよう。
この記事は有料会員限定です
残り 1463文字
