キラキラしている人はギラギラしているだけかも SNSの投稿には真実と虚構が入り混じっている
私の場合、完璧な人を前にすると、「ダメな自分を見せてはならない」と緊張が走ってしまい、心を開くことができなくなります。ダメなところがあるからこそ、人はその人に親近感を抱くのです。彼が皆に慕われるのは、彼のダメなところにも起因しているのです。
もう一人、すぐれたダメ人間がいます。彼はCMプロデューサーで、ダルビッシュ有さんのようなクールな雰囲気の方です。
はじめて一緒にお仕事をしたあと、彼は「少し待ってください」と私に伝え、走り去っていきました。もどってきた彼は、私に「こんなのしかないんですが……」と、ぐちゃぐちゃに折れ曲がり汚れた名刺を渡してきたのです。
名刺を切らしていたのでしょう。それでも「名刺交換を」と思ってくださったお気持ちがうれしかったと同時に、あまりのぐちゃぐちゃさに思わず笑ってしまったのでした。
クールな見た目からは想像できないぐちゃぐちゃさ。一気に親近感がわきました。
また、私の友人にとても美しい女性がいます。ハイヒールを履き、いつも背筋がピンと伸び、凛としていて、とても美しい女性なのですが、お手洗いのあと、手を洗い、その手を自分の服で拭くのです。
あまりに堂々と拭いているので「ハンカチ忘れたん?」と尋ねると、彼女は「私、ハンカチなんか持ったことないよ。服か髪の毛で拭いたらいいやん」と屈託のない笑顔で答えてくれました。
私はこの瞬間に「こんなに美しい女性でも、こんながさつなところがあるのか」と、とたんに親近感がわいてしまったのです。
どんな人も、完璧ではありません。
私の場合はダメな部分が多すぎるので該当しないと思いますが、ダメな部分があることを隠さない自称ダメ人間は、とても正直で、裏表のないつき合いやすい人であるといえます。
おっちょこちょいでどんくさい人を嫌う人がいる一方で、なんだか気になって放っておけないという人が一定数いるのも事実です。
ダメな自分も認めましょう。そのダメなところは、誰かに安心感や親近感を与える材料になりえます。ダメな人ほど愛されるのです。
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