立憲民主が「行き倒れ危機」に追い込まれたワケ "泉降ろし"顕在化、政権奪取は「夢のまた夢」

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この騒ぎについて、立憲の選対関係者は、「党執行部が新26区に蓮舫元代表代行(参院議員)のくら替え出馬を画策していることが原因」と指摘した。蓮舫氏は昨年7月の参院選で4期目の当選を果たしたばかりだが、かねて衆院くら替えに意欲を示し、それを受けて党執行部が同氏の擁立に動き出したとされる。もともと同氏は新26区に組み込まれる目黒区に長期間在住しており、「十分勝機がある」(選対)とみられているからだ。

松原氏の離党に触発されたように、徳永久志衆院議員(比例近畿)も6月27日、岡田克也幹事長に離党届を提出した。徳永氏は参院議員1期を経て、前回衆院選では旧滋賀4区から出馬し比例復活で当選した人物で、次期衆院選では区割り変更に伴う新2区での党公認が決まっていた。

離党届提出を受けて地元・大津市で28日に記者会見した徳永氏は「通常国会会期末での党の対応に違和感を覚えた。政権交代可能な自民党に伍する新しい政治のあり方をフリーの立場で模索、追求していきたい」と離党の理由を説明したうえで、新2区からの立候補を目指す考えを表明した。

立憲内部で広がる危機感

これに対し、岡田幹事長は「対応は来週の党常任幹事会で決める」としたうえで「徳永氏は、常任幹事会のメンバーで、党の滋賀県連の代表でもあり、責任は重い。比例代表での当選は党の議席なので、離れるのであれば次の人に譲るのが普通だ」と徳永氏に議員辞職を求める考えを示したが、徳永氏は議員を続ける構えだ。

そうした中、立憲内部には「離党予備軍はまだまだいる。世論調査での政党支持率下落も踏まえ、生き残りのために離党し、勢いはあるのに候補者不足の維新に売り込む魂胆が透けて見える議員も少なくない」(長老)との危機感も広がる。

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