
中国では手ごろなモデルの登場でプラグインハイブリッド車の販売が大幅に増えている。上海モーターショーに出品されたBYDの「チェイサー07」(写真:Bloomberg)
新エネルギー車へのシフトが進む中国で、外部から充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)の販売台数が急増している。価格が下がったことで、電気自動車(EV)の購入に慎重だったユーザーに浸透、ガソリン車やハイブリッド車(HV)の市場を切り崩しつつある。
状況が変化したのは2023年1月。この月、PHVの販売台数は11万7000台、前年同期比44・7%増と急増。同じ月、EV販売台数が19・8%減と大きく減速したのと鮮明な対比を見せた。その後もPHVの大幅増は持続している。
新エネ車購入補助金の廃止が転機に
急増のきっかけは2022年末、PHVを含む「新エネルギー車」購入時の補助金が廃止されたことだ。それまで電池での走行可能距離が400㌔㍍超のEVには1台当たり1万2600元(1元は約20円)、PHVには同4800元の補助金が支給されていた。これが廃止され、EVの割高感が出た。
そのため自宅で充電が可能、日常使いでは電気だけで走行でき、遠出のときには高速・長距離走行もできるPHVに人気が集まっている。
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