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KDDIと急接近!IIJが「NTT離れ」に至った真相 NTTがKDDIに保有株売却、両社が筆頭株主に

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NTTの持分法適用会社から外れることになったIIJ。20年来続いたNTTとの関係を見直した背景とは。IIJの創業者である鈴木幸一会長を直撃した。

NTTの株式売却により、KDDIとNTTがともに1割強の株式を持つ筆頭株主となった(左上写真:今井康一撮影、右上および下写真:尾形文繁撮影)
インターネット業界の雄、インターネットイニシアティブ(IIJ)。インターネット接続やシステム構築、MVNO(仮想移動体通信事業者)などの事業を手がける同社はこれまで、25.9%の株式を保有するNTTグループの持分法適用会社だった。
ところがNTTグループは5月25日までに、保有するIIJ株式の半数をKDDIやIIJ、市場に売却(売却総額は推計約700億円)。その結果、NTTグループとKDDIはIIJ株式を11.1%ずつ保有する株主として並び、IIJはNTTの持分法適用会社から外れることとなった。
2003年の子会社の経営破綻を機に、NTTの資本注入を受けてからちょうど20年。IIJの合意の下に進められた今回の株主構成の見直しは、どんな意味を持つのか。IIJの創業者である鈴木幸一会長を直撃した。

売却先に「KDDI」を提案した理由

――20年にわたり、3割弱の株式を保有してきたNTTグループとの関係を見直すことになりました。きっかけは何だったのでしょうか。

NTT側から2022年末に、保有株式を整理・売却したいという打診があった。最初は「何%に」といった話はまだなかった。

NTTが何を考えていたかはよくわからない。だけど、どこにどう売却するかという話になり、「それなら、電話会社さん(編集部注:NTTとKDDIのこと)を並べて10%ぐらいずつでいいんじゃないの?」と提案したら、NTTも了解してくれた。

NTTの持ち株比率の見直しについて「いずれ、どちらかが言い出すことだった」と語った鈴木会長。写真は2022年12月(撮影:今井康一)

――株式の売却先をKDDIに決めたのは、IIJから、ということですか。

そうそう。NTTから打診が来て割と早い時期に、KDDIでいこうと決めた。

売却金額は数百億円と少額じゃないし、こういう話は時間を食うとダメになる。KDDI側の窓口は田中孝司会長で、昔から懇意にしている間柄だったから、あうんの呼吸でサッと決まった。だから事前に外部に漏れなかったでしょ?

――鈴木会長が培ってきた人脈も生きたと。他にも提携先が考えられた中で、なぜKDDIを選んだのでしょう?

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