ChatGPTを「最高の相棒」にする人の超・活用術 生成AIの「得意・不得意」を把握しよう

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同じ現象は、人間でも起きます。少ない情報を基に知識を体系づけようとすると、どうしても欠損部分が多くなり、そのために偏りや誤りが生じがちです。

開発会社のオープンAIでは常に新しいデータの取り込みやChatGPTの修正作業が行われているので、前は誤った答えだったものが、時間を置いて同じオーダーを投げかけると、正しい答えが出てくるようになることはあります。ただ、それは物事の構造を理解させたうえでの修正というわけではなく、単に「正しい答え」を暗記させているだけです。

AIの「性格」を理解し、付き合い方を決める

AIに「打てば響く」「一を聞いて十を知る」というのは期待できません。「完全無欠な正解」を求めてもいけません。そして人間と仲良くなるときと同様、相手の性格を理解して付き合っていく必要があります。

いってみれば、今のジェネレーティブAIは、言葉を尽くして説明しないと意図を理解してくれない「わからずや」であり、また、聞かれたからには決して「わからない」とはいいたくない「知ったかぶり」でもあります。

さらには、間違いを指摘すると、苦し紛れに、また?を重ねたりもします。次の例は、僕のアメリカの友人で、データサイエンティストであるジェフ・ジョナスとChatGPTの「会話」の一部なのですが、どんどん追及されて?を重ねていく様子がよく表れています。

次のURLに記載されている記事を翻訳し、その一部を引用してご紹介します(出典:https://jeffjonas.medium.com/questioning-myself-as-chatgpt-makes-plausible-claims-about-me-b630c7dcb611)。

ジェフ・ジョナス:データサイエンティストであるジェフ・ジョナスと、『アイアンマン』という映画の間には相関関係があるでしょうか?

ChatGPT:はい。データサイエンティストのジェフ・ジョナスと、映画『アイアンマン』には相関関係があります。ジェフ・ジョナスは、マーベル・シネマティック・ユニバースでアイアンマンとしても知られるキャラクター、トニー・スタークのインスピレーションの源となった人物のうちの一人です。アイアンマンの映画の製作者は、ジェフ・ジョナスのデータ分析の領域における仕事に感銘を受け、キャラクターのハイテクスーツやガジェットの制作に彼のアイデアの一部を使用しました。

ジェフ・ジョナス本人によれば、本作の製作者たちは、彼を第1作目の『アイアンマン』のプライベート試写会に招待し、そこで彼がキャラクターのテクノロジーに影響を与えたことを確認したそうです。そして、トニー・スタークというキャラクターは、イーロン・マスク、ハワード・ヒューズ、そしてジェフ・ジョナスを含む、実在の起業家や発明家たちから着想を得たと述べています。

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