【産業天気図・銀行業】公的資金返済と金利上昇の期待高まり、株価も急騰

2005年度下期の最大のトピックは、三菱東京フィナンシャル・グループとUFJホールディングスの合体というメガバンクの大再編だ。システム統合に万全を期するため傘下の東京三菱銀行とUFJ銀行の統合は2006年1月に延期されたが、持ち株会社以下、ほかの傘下会社は当初の予定通り10月に統合する。
 業界の業績は好調だ。4メガバンクグループは期初の想定通り、上期はそろって最終黒字へ浮上する。やはり不良債権問題の終結が大きい。大企業向け従来型融資は依然として企業の資金需要の冷え込みが続き厳しいが、不動産投資信託(REIT)向けなど不動産向け融資が牽引し、貸し出しボリュームも反転が期待できそうだ。
 東京三菱UFJグループは、延期を余儀なくされた商業銀行のシステム統合の成否がカギ。ただ、統合費用負担が重く、統合効果の発現はまだ先になりそうだ。三井住友フィナンシャル・グループは、収益伸長による財務改善がポイント。財務改善を果たしたみずほは一歩先んじる絶好のチャンス。期待の富裕層ビジネスは今下期に開始される。
 良好なマクロ環境を背景に、株価は急騰している。短期的には天井圏だが、来期、再来期に各グループとも、目下最大の懸案として残っている公的資金の返済が進むことを勘案すると、長期的には一段増も期待できる。金利上昇基調も追い風だ。
【風間直樹記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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