火付け役が語る「お菓子缶」空前ブームのなぜ 書籍や女性誌などで「人気お菓子缶」の特集も

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約2000個のお菓子缶コレクションがあるという、中田ぷう氏。いまやテレビやネットなどで引っ張りだこの存在だ(撮影:尾形 文繁)

近頃、名画や花柄、人気アニメのキャラクター、カラーバックに文字だけのシンプルなものといった、さまざまなデザイン・サイズのお菓子缶が流行している。お菓子缶をコレクションしてSNSに写真を投稿し、女性誌ではお菓子缶の特集が組まれるほどになっている。お菓子缶が人をそこまで魅了する理由はどこにあるのだろうか。

缶のサイズは小さくなっている

お菓子缶研究家で、『素晴らしきお菓子缶の世界』の著者でもある中田ぷう氏(49)がこれまで集めたお菓子缶はざっと2000個。それを自宅および近所の実家で保管している。食べ切れない中身は、お菓子缶を配達しに日に何度も来る宅配便業者にまとめてあげたり、友人に配ることもあるという。

最近、缶は小型化の傾向があるという(撮影:尾形 文繁)

中田氏によると、現在の流行は2度目で、どんどん缶のサイズが小さくなる傾向があるという。1970年代頃はお中元・お歳暮のブームで、缶が大きければよしとする傾向があったのだが、少人数家族が珍しくなくなった今は、大き過ぎる缶はかえって迷惑になってしまう。

「社会進出をする女性もすごく増えたので、バッグに直接ポンと入れられる名刺サイズのチョコレート缶や、神戸の人気焼き菓子店、マモン・エ・フィーユさんの87×140ミリのクッキー缶などが人気です」(中田氏)

デザインもどんどんシンプルになり、「ジェンダーフリーでスイーツ男子も買いやすいモノが人気ですが、逆に対極的にフェミニンに振った青山デカーボさんの低糖質スイーツ缶などもあります。最近は美術館でも展覧会のオリジナル缶をよく作っていますね」と話す。

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