名物記者が指摘「鉄道車両見れば経営状態バレる」 テレビや趣味誌とは違う経済誌ならではの視点

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――大手の鉄道会社は不動産や流通といった鉄道以外の事業も手掛けていますよね。

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鉄道のことだけ知っていても鉄道会社ってわからなくて、取材する側がいろいろな知識を持っていないと難しい。不動産もあるし、流通もあるし、それこそ運輸事業でも鉄道以外にバスなんかも持っていますし。いろいろな業態がそこに入っているからまさにコングロマリット。そこをカバーできるのも経済誌の強みですね。

――鉄道趣味誌が西武の車両を特集することがあっても、「プリンスホテル」を特集することは、まあないでしょうね。

だから、経済誌の記者としてある程度いろいろな業界を見てきてから担当すると、鉄道だけを見ている媒体とは、ちょっと違った見方ができると思います。

経済誌ならではの強みとは?

――経済誌とすれば株主とか経営的な立ち位置のほうが断然書きやすいと思いますが、どうですか。

『鉄道会社サバイバル』(日経BP)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

いちばんお客さんに向き合っている現場の人の視点で書きたいですね。冷徹なことを書こうと思ったら経営者の立場で書くのがいちばんいいのですが、現場で頑張っている人を応援したいし、そこで働いている人が「少しは自分たちのことをわかってくれているな」と思ってくれる記事を書くことが、結果的にちょっと行き過ぎたことをストップすることにもつながるかもしれないし、それがお客さんのためにもなる。あとは、鉄道会社の論議だけでなく、社会全体の視点やほかの業界ではどうやっているのかといった視点を入れることができるのも経済誌の強みだと思います。

鉄道ファンや実際に利用している人の視点では鉄道は残さなきゃいけないということになりますが、一方で、経営の視点で見たときには、やっぱりもっとシビアに見なきゃいけない。それはやっぱり東洋経済さんなり日経ビジネスの役目として、忘れちゃいけない視点かなと思っています。

日経ビジネス電子版では佐藤記者が大坂記者にさまざまな質問をしています。こちらもぜひお読みください。
大坂 直樹 東洋経済 記者

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おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

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