ブレトンウッズ体制はいかにして終わったのか 『ブレトンウッズ体制の終焉』など書評3冊

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ブックレビュー『今週の3冊』

 

[Book Review 今週のラインナップ]

・『ブレトンウッズ体制の終焉 キャンプ・デービッドの3日間』

・『日本の保守とリベラル 思考の座標軸を立て直す』

・『100歳まで生きるための習慣100選』

『ブレトンウッズ体制の終焉 キャンプ・デービッドの3日間』ジェフリー・E・ガーテン 著
『ブレトンウッズ体制の終焉 キャンプ・デービッドの3日間』ジェフリー・E・ガーテン 著/浅沼信爾、小浜裕久 監訳(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)

評者・BNPパリバ証券経済調査本部長 河野龍太郎

1971年8月15日、ニクソン米大統領は全世界に向けたテレビ放送で、ドルと金の交換停止や輸入品への10%の課徴金を発表した。いわゆるニクソンショックだ。

財務長官、中銀総裁らと秘密会議 大統領の決断までを克明に描く

ブレトンウッズ体制と呼ばれた戦後の国際通貨制度は金ドル本位の固定相場制を基盤としたが、当時の米国は貿易赤字に転落し、各国が保有するドルに見合う金準備の維持が困難となっていた。ドル危機が繰り返される中、国際通貨制度の安定のために貿易収支を改善すべく、米国は各国に通貨の大幅切り上げを迫り、強硬手段を打ち出したのだ。

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