やっぱり日経平均株価の「3万円回復」は難しい ようやく今年の株価の高値と安値が見えてきた

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植田和男・次期日銀総裁は衆議院の議院運営委員会の「所信聴取」で高いコミュニケーション能力を披露した(写真:ブルームバーグ)

毎回、筆者はリスクを取って日本株を中心とした見通しをお伝えしているが、ここへ来て「霧で見えなかった今年の株価イメージ」がやっと見え始めてきたと感じている。

「上値が重い日経平均」は想定どおり、今後はどうなる?

前回の記事では「今年の日経平均は2万8000円止まりの懸念がある」(1月20日配信)とお伝えした。現状は2月6日の2万7821円(ザラバ)が今年の高値となっており、ここまでは想定どおりの展開になっている。

早速、私が抱く「今後の今年の株価イメージ」をアップデートしていくが、まずは前回の「2023年の日経平均株価予想の要点」をまとめたので、改めて確認してほしい。

●2023年の想定レンジは高値2万8000円前後から安値2万4000円前後までの大きなボックス圏での値動きを想定
●2~3月までは円安株高のリバウンド相場に移行へ。戻り高値2万7000円~2万8000円前後をつけるが、この戻りが今年の高値となる可能性
●年を通じて上値は重い。時期の想定は難しいが、高値の時期は3月、安値は12月としたい

前回の予想を引き継ぎ、今回はさらにリスクを取って、精緻に予想をアップデートしたい。結論から言うと、「年間を通しての大きなボックス圏での値動き」という見方は不変だが、上下ともレンジ(範囲)を若干引き上げる。

具体的に言えば、高値が2万7800円~2万8500円程度(2~3月)で、安値が2万4700~2万5700円程度(12月)としたい。現状では、高値を付けた後は、下値を切り下げる「緩やかな下落トレンド」を想定している。

この株価レンジの上限と下限は、過去の高値や安値が節目になりやすい点を意識して見直した。上限の2万8500円は、昨年2022年の11月24日のザラバ高値2万8502円、同日の終値2万8383円を意識している。また下限の2万4700円は、昨年のザラバ安値だった3月9日の2万4681円、同日の終値2万4717円を意識している。

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