マイクロソフト「検索技術」突然注目されている訳 あのChatGPTを取り入れた?新生Bingの実力

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同氏は、このAI技術の新しい波を、ネットやパーソナルコンピュータの台頭に例えた。「この市場や機会が実際にどのようなものかを感じようと、誰もが電気を消した部屋にいる」と、同氏は先週のインタビューで述べている。

だが、チャットGPTのような技術は、従来のソフトウェアよりもはるかに運用コストが高いため、企業がこれらのサービスにどれだけの意欲を示すかは不明だ。「ソフトウェアの経済学は、おそらく変わらなければならないだろう」とラマンナ氏は話す。「ソフトウェアは少し高価になるかもしれないが、かなり素晴らしいことができるようになる」。

新たなチャットボットには課題もある。事実とフィクションの区別がつかないことが多いほか、女性や有色人種に対して偏った言葉を発することもある。そして専門家は、人々がこの技術を利用して、過去にはできなかったスピードでウソを広めることを懸念している。

新たな技術が実害をもたらす可能性も

チャットボットの欠陥を研究しているワシントン大学のシラグ・シャー教授は、「企業はしばしばこうした技術をあまりにも早く世に送り出し、その欠点を無視して、その場で修正しようとする」と指摘する。「これは実害をもたらす可能性がある」。

グーグルとメタは生成系AIの欠陥が評判の低下につながる可能性もあるため、広く展開することにはこれまで消極的だった。が、オープンAIは──守るべき本当のブランドを持たない新会社である──限界を超えることを望んでいた。

マイクロソフトのブラッド・スミス社長は、記者会見の前に公開した2000語のブログ記事で、今年を「分岐点となる年」と呼び、潜在的なマイナス面を認め、問題点について「幅広く、深い話し合い」をするよう呼びかけた。

オープンAIのアルトマンCEOは、生成系AIを一般に開放する時期が来たことを訴えた。「われわれは、実際に利用されることから学び続けることを切望している。これは研究室ではなく、実世界でやるべきだ」。

(執筆:Cade Metz記者、Karen Weise記者)

(C)2023 The New York Times 

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