「爪がボロボロ、抜け毛」ありがちだが危ない症状 もしかしたら「鉄欠乏」かも、チェック方法は?

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『マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ』© 奥平 智之/主婦の友社

 酵素を活性化させるために最重要!

『マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ』© 奥平 智之/主婦の友社

■マグネシウム:4つ以上は黄色信号、6つ以上は赤信号!不足かもしれません!

マグネシウムは、消化酵素や代謝酵素など、体内の300種類以上の酵素(※)の働きをサポートしています。

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ところが、ストレスが長引くとコルチゾールやアドレナリンといったホルモンがふえ、マグネシウムを消費してしまいます。アルコールや糖質の過剰摂取、低血糖ストレスはマグネシウムをむだに消費します。

マグネシウムが不足すると、エネルギー産生が低下したり、筋肉が収縮する症状(血管平滑筋が収縮すれば、高血圧)がみられたりします。また、学習能力や記憶力の低下、抑うつ気分がみられます。ビタミンB1不足に似た症状が出るのは、ビタミンB1の代謝にマグネシウムが必要だから。ビタミンはミネラルがなければ働かないのです。

ストレス社会、食生活では玄米から白米、天然塩から精製塩への移行、さらに土壌のミネラル不足、重金属汚染による吸収阻害などが、マグネシウム不足の原因です。

(※)マグネシウムは「ビタミンDを活性化する酵素」を活性化するのに必須。高用量のビタミンDサプリを飲むときは、マグネシウムの需要も増すので意識して摂取する必要がある。亜鉛や鉄もビタミンDの活性化に必要。
奥平 智之 日本栄養精神医学研究会 会長、医療法人山口病院 副院長

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おくだいら ともゆき / Tomoyuki Okudaira

精神科専門医、漢方専門医、認知症専門医。「メンタルヘルスは食事から」をモットーに、食事や栄養療法、漢方治療を重視した精神科治療を実践している。「隠れた栄養の問題」で健康を損なっている人が多いため、栄養の問題が原因のメンタル不調を「栄養型うつ」と命名し注意喚起をしている。中でも、貧血がないために見逃されている隠れ鉄欠乏の女性が多いことから、鉄欠乏の女性を「鉄欠乏女子(テケジョ)」と命名し啓発活動を行っている。日本大学、東京女子医科大学、埼玉医科大学の東洋医学科(漢方)外来、新宿溝口クリニック栄養療法外来も担当。全国での講演や学会、著書などを通じ、「栄養精神医学」の大切さを啓蒙している。

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